ペットとのお別れまで
家族同様に過ごしてきたペットちゃんとの別れは非常に辛いものです。
出来ればずっと一緒にいたい…。
悲しみや驚きで動揺する中、ペットちゃんのご遺体の状態やご家族様のお気持ちも考慮し、
いつまでに火葬をすればいいのか迷われる方は多いのではないのでしょうか。
また、ご家族様の都合によって火葬までの日程を調整することが難しい場合もあるかと思います。
ペットは亡くなってから2日目までに火葬する人が5割以上
墓地、埋葬等に関する法律により、人は亡くなってから24時間は火葬まで時間を置かなければならないと規定されています。
一方で、ペットの場合は特にこのような火葬までの日数にかかる決まりはありません。
つまり、いつまでに火葬しなければいけないかはご家族様の判断次第であり、
実際にはペットちゃんのご遺体の状態や季節柄、見送られるご家族様のお気持ち、仕事等のご都合に合わせて行われています。
夏場の最も暑い8月の時期においては、亡くなった翌日に火葬を実施する方が最も多く全体の5割以上となりました。
また夏場は、66%の方が当日か翌日中に火葬を行なっており、さらに99%の方が3日目までに火葬を行なうそうです。
一方で、冬場では翌々日に火葬をする方が最も多く43%でした。
当日や翌日に火葬する方の割合は夏場と比べると少ない傾向にあり、
1割の方が葬儀まで4日間以上の時間をかけてお別れをしています。
夏冬を通して、半数以上の方がペット が亡くなられてから翌々日までに火葬を済ませる傾向にありますが、
気温が高くない時期であれば、数日の間をおいてお別れされる方も少なくないようです。
出来るだけ側にいてあげたいけど…火葬しなければいけない判断の目安は?
お亡くなりになったペットちゃん。出来るだけ側にいてあげたいけれど、綺麗な状態でお見送りしてあげたいものです。
大変お辛いことかと思いますが、ご火葬を決断される際の目安となるお身体の状態やご環境などについて以下にご紹介します。
小さな小動物や痩せている猫ちゃんなどは、1週間程度お寝かせいただいていてもご火葬まで綺麗な状態の子もいますが、以下の環境にある場合は早めにご火葬の準備をしてあげると良いでしょう。
・ご遺体の状態の変化(目の落ち窪み、お腹のガスがたまる、腐臭が強くなる、虫が寄ってきている)
・夏場
・外傷や腫瘍がある場合
・外飼いのペットちゃん
・お身体の大きなペットちゃん(適切な保冷処置が自宅では難しい場合)
上記のような場合には、腐敗の進行が早くなり、臭気や腐敗、虫の発生など衛生面の問題が発生することがあり、早めに火葬してあげることをお勧めしております。
ご家庭であっても、十分にお身体を冷却でき、適切な処置を行なっている場合にはこの限りではありません。
ペットが無くなってから遺体を適切に安置するには
その子のお身体の状態にもよりますが、大体2時間ほどで死後硬直が始まります(硬直しない子もいます)。
硬直すると、体が伸びきった状態で固まってしまうこともあります。できるだけ硬直が始まってしまう前にお身体を自然な状態に整えてあげましょう。
また、ペットの場合、瞳が大きいこともあり目が開いたままの状態のことも普通にあります。目は無理に閉じようとせずにそのままの状態でお寝かせしてあげましょう。
既に筋肉が硬直している場合は、無理に脚を曲げたりせず、静かに寝かせてあげましょう。一端硬直した筋肉はピークを過ぎると時間をかけて徐々に弛緩していきます。
基本的なご遺体の安置の方法
①ペットちゃんのお身体を固く絞ったタオルなどで、きれいに拭いて清めてあげましょう。
②ご遺体の傷みの進行が進みにくい、直射日光があたらない 涼しい場所に安置します。
③バスタオルなど綿の素材のもので包んであげます。(保冷効果の良い箱に入れる)
④ドライアイスや、ビニール袋に入れた氷やアイスノンなどの保冷剤をタオルに包んで頭部・胸・脇の下・お腹の辺りにあてて冷やします。
ご安置の際、亡くなったペットちゃんの体から排泄物や、出血が見られることがあります。口内や鼻腔内の薄い粘膜が破れて、お口元、お鼻から出血がみられることも多いです。
肛門部分に脱脂綿やガーゼ、ティッシュペーパーなどを詰めるか、ペット用シーツや処分しても差し支えないタオルなどを敷いてあげるなどして清潔にしてあげましょう。